帰国子女が日本で英語力を維持するための学習法5選!オンライン学習も可能
「日本に帰国してから英語を使う機会がない…」
「以前ほど英語がスムーズに出てこない…」
「どうにか英語力を維持する方法を知りたい…」
日本では英語を使う機会が少なく、英語力の低下を実感している人が多くいます。
オンライン英会話大手のビズメイツの調査によると、約8割の帰国子女が「帰国後に英語力の低下を実感している」と回答しています。
(引用)【調査】留学経験者が帰国後に低下したと思うスキル、第1位「リスニング」第2位「スピーキング」
そこでこの記事では、帰国子女が日本で英語力を維持するための具体的な方法をご紹介します。
オンラインで手軽に学習できるものや、帰国前よりも英語力を伸ばせるものまで幅広くあるので、目的にあった学習法を選んでください。
この記事でわかること
- 帰国子女が英語力を維持するための学習法
- 帰国子女にとって英語力の維持が難しい理由
- 英語力を維持することで得られる帰国子女のキャリア
目次
帰国子女が英語を維持するための学習法
英語を維持したい帰国子女におすすめする学習法は次の5点です。
- 自己学習
- 英語学習アプリ
- オンライン英会話
- 英語コーチング
- オンライン留学
それぞれのメリットとデメリットは以下の通りです。
学習法 | メリット・デメリット |
自己学習 | 【メリット】価格が安い自分のペースで学習ができる 【デメリット】モチベーションの維持が難しい教材の選定が難しい |
英語学習アプリ | 【メリット】すきま時間でどこでも学習ができる無料で手軽に始められる 【デメリット】継続が難しい |
オンライン英会話 | 【メリット】手軽な価格で発話の練習ができる 【デメリット】インプットの学習が限られている |
英語コーチング | 【メリット】コーチが学習をサポートしてくれる短期間で英語力を伸ばせる 【デメリット】費用が高い1日の学習時間が長い |
オンライン留学 | 【メリット】国内にいながら留学が体験できる質の高い授業を受けられる 【デメリット】時差を考慮したスケジュール調整が必要 |
ここからは、それぞれの学習法について詳しく解説します。
【自己学習】コストパフォーマンスを優先する帰国子女に最適
コストパフォーマンスを重視するなら、自己学習が最適です。
市販の教材は1冊1,000円程度で購入でき、またYoutubeやPodcastには無料の英語学習チャンネルも多数あります。
「リスニング力を維持するためにシャドーイングを行う」など、自分の目的に合わせて学習ができることも特徴です。
一方で自己学習をする際「モチベーションが続かない」「自分にあった学習法がわからない」などの悩みもあります。
実際に、自習をしたことがある人の約9割は「挫折を経験したことがある」と回答しています。
(引用)【英語学習の挫折に関する実態調査】英語学習経験のある社会人、約9割が「挫折したことがある」と回答。挫折までの期間「3ヵ月以内」が約8割の事実。
自己学習をする際は、次のように継続しやすい環境を作ることがポイントです。
- 電車やバスなど通勤、通学中の時間を活用する
- 1日10分など達成ができそうな学習計画を立てる
- 海外の友人と定期的にコンタクトを取る
- 頑張った自分にご褒美をあげる
自己学習を習慣にすることで、もっとも低価格で高い効果が期待できますよ。
【英語学習アプリ】すきま時間での学習におすすめ
すきま時間に学習をするなら、英語学習アプリがおすすめです。
スマホ1台でどこでも学習ができ、英語に触れる機会を増やせます。
英語学習アプリには、以下のような無料で使えるものもあります。
アプリ名 | 学習内容 |
Duolingo | 単語・文法リスニングスピーキングリーディング |
mikan | 単語リスニングリーディング |
レシピー | 単語・文法リスニングスピーキングリーディングライティング |
帰国後は、普段使わない単語は徐々に忘れてしまいます。
アプリを活用することで、空いた時間で気軽に英語の学習ができ、英語力の維持に役立ちます。
日常生活で英語を話す機会がない人は、アプリを使って自発的に英語に触れる機会を増やしましょう。
小学校低学年までの子どもには、以下の記事でおすすめのアプリをご紹介しています。
子ども向け英会話アプリ6選!無料・有料の違いや学習時の注意点も解説
【オンライン英会話】手軽に発話のトレーニングが可能
オンライン英会話は、発話の練習ができるサービスです。
月額約5,000円〜と手頃な価格で、1回30分から1時間の英会話レッスンを受講できます。
スクールまで移動する手間がなく、忙しい人でも受講しやすいことが特徴です。
帰国子女におすすめのオンライン英会話一覧
オンライン英会話 | 料金 |
レアジョブ英会話 | 4,980円/月〜 |
QQ English | 4,980円/月〜 |
ビズメイツ | 13,200円/月〜 |
kimini英会話 | 3,278円/月〜 |
ネイティブキャンプ | 2,980円/月〜 |
「日本では英語で話す機会が少ない…」
「前よりもスラスラ言葉が出てこなくなった…」
このような帰国子女の悩みを解決してくれますよ。
子ども向けのオンライン英会話を探している場合は、以下の記事もご覧ください。
【厳選5社】子ども向けオンライン英会話|話せるようになるスクールの選び方とは
【英語コーチング】短期間で英語力が向上
帰国後に、短期間で英語力を向上させるなら、英語コーチングが最適です。
英語コーチングとは、一人ひとりに専属のコンサルタントが伴走して、日々の学習をサポートしてもらうサービスです。
コーチから受けられる学習のサポートには、主に次のものがあります。
- 定期的な英語力の測定
- レベルや目的にあわせた学習プランの設計
- 日々の学習の添削やフィードバック
- モチベーションアップのためのフォロー
英語コーチングは、3ヶ月で受講料が約500,000円と高額なことや、1日あたり約3時間の学習が必要など負担が大きい点がデメリットです。
一方で3ヶ月で英語力が向上し、また学習習慣が身につくため受講後も自分で学習を継続できる点が魅力です。
【オンライン留学】日本にいながら海外の講義を受講
オンライン留学は、日本から世界中の講義が受講できるサービスです。
講義ではほかの留学生との議論や意見交換の機会も多く、英語力の維持、向上が期待できます。
また実際に留学するよりも費用を抑えられることや、現地での食事など生活面のリスクがないことも魅力です。
オンライン留学のメリット
- 海外留学やコーチングよりも費用が安い
- 気候や食事など現地での心配がない
- オンラインで他の留学生とも交流ができる
- ビザの申請不要で感染症のリスクがない
- 世界中のプログラムから自由に選択できる
帰国した直後にまた海外に行くことは難しくても、オンライン留学なら学習ができる人もいるのではないでしょうか。
オンライン留学の魅力は以下の記事でもご紹介しているので、気になる際はご覧ください。
オンライン留学のメリット5選!費用の安さや現地での生活面での安心が魅力
帰国子女が日本で英語力を維持しにくい理由
ここからは、帰国子女が日本で英語力を維持しにくい理由をご紹介します。
- 帰国後に英語を使う機会がない
- 周りよりも英語ができてしまう
- 英語の学習にあてる時間がない
それぞれ簡単に解説します。
帰国後に英語を使う機会がない
英語力の維持が難しい理由の一つが、英語を使う機会がないことです。
海外では生活の中で自然に英語に触れる機会があります。
一方、日本では日常生活に英語は不要で、意識的に話さないと忘れやすくなります。
実際に大阪市立大学の研究でも、次のことが述べられています。
- 言語を学んでも、短期記憶された言葉は忘れやすい
- 反復練習をすることで、長期記憶に定着する
- 長期記憶に定着した言葉も、使わなければ忘れてしまう
英語を使う機会が少ないため、帰国後も維持するには自発的な学習が不可欠です。
周りの人よりも英語ができてしまう
周りの人よりも英語ができてしまうため、学習意欲が低下してしまうことも理由の1つです。
すでに理解している内容を授業で学ぶことになり、物足りなさを感じる人も多くいます。
文部科学省の2022年度「英語教育実施状況調査」によると、中学生の50.8%がCEFRのA1レベル(英検3級相当)以下でした。
また高校生の51.3%がCEFRのA2レベル(英検準2級相当)以下です。
引用:文部科学省 令和4年度「英語教育実施状況調査」の結果について
海外で生活し、英語で授業を受けた人はB1レベル以上(英検2級相当)を持つことがほとんどです。
授業や周りとのレベルが合わず、学習のモチベーションを保つことが難しくなる場合があります。
海外の友人と定期的にコンタクトを取るなど、高いレベルの英語に触れる機会を作りましょう。
英語の学習にあてる時間がない
帰国後に英語の学習にあてる時間がないことも理由です。
新しい学校での生活や友人との付き合い、部活などで忙しくなり、英語の学習時間の確保が難しくなります。
スマホアプリやオンライン英会話などを活用して、空いた時間に短時間でも英語に触れるなどの工夫が必要です。
帰国子女が英語力を維持することで得られるキャリア
帰国子女が英語力を維持すると、高いキャリアを得られる可能性が高まります。具体的には以下の3点があります。
- 外資系企業への就職
- 日系グローバル企業への就職
- グローバル展開を支援する企業への就職
それぞれ解説します。
外資系企業への就職
帰国子女が高い英語力を維持すると、外資系企業への就職に有利になります。
徐々に変化してはいるものの、日系企業の多くはまだ年功序列です。スキルが高くても、若いと年収は上がりにくく、不満をもつこともあるでしょう。
一方で多くの外資系企業は、実力主義です。スキルが評価され、実績を残すことで若くても高い給料がもらえます。
マイナビAGENTによると、外資系企業の金融業では、新卒で年俸600〜900万円と高い水準にあります。日系のメガバンクでは新卒で300〜400万円ほどなので、1.5倍から3倍の差です。
新卒から高い年収を目指すなら、外資系企業は帰国子女の1つの選択肢になります。
日系グローバル企業への就職
日系のグローバル企業への就職も、帰国子女であることは優位性があります。
多くの日系企業は人手不足で、次世代のグローバルリーダーが潤沢にいる会社はほとんどありません。次の点を帰国子女の強みと考え、グローバル企業では積極的に採用しています。
- 英語力の高さ
- 実際に海外で生活した経験
- 異文化への理解と対応力
- 前向きな思考力
特に異文化への対応力や前向きな思考力は、帰国子女の長所と考える日系企業が多いです。
海外での生活では、言葉や文化、生活習慣の違いなど様々な困難に直面します。日本から出た経験がないとそれらを”壁”と捉えて「海外は怖い」「グローバルに挑戦したくない」と考えてしまう人もいます。
一方で、多くの帰国子女の回答は「気づいたら慣れる」「なんとかなる」です。多国籍な人を相手に仕事をするうえでも「なんとかなる」と前向きに考えられる人は、貴重な存在となります。
グローバル展開を支援する業界への就職
グローバル展開を支援する業界へ就職する選択肢もあります。帰国子女が自身の経験を元に、新しいグローバルリーダーを育成することで、企業や組織の成長を後押しできます。
一例としては以下のような業界があります。
業界 | できること |
教育業界 | 語学教育支援グローバルのマインドセット海外留学支援 など |
人材業界 | グローバル人材の採用支援 |
教育機関(大学や学習塾など) | 異文化理解や言語など自身の経験を活かして学生の育成 |
高い英語力を活かすことで、このような業界でも活躍ができるでしょう。
まとめ
日本では日常的に英語を使う機会が少ないため、帰国子女にとって英語力を維持することが難しくなります。
維持するためには、以下のようなサービスを活用して継続的に学習することが必要です。
- 自己学習
- 英語学習アプリ
- オンライン英会話
- 英語コーチング
- オンライン留学
それぞれのサービスには、メリットとデメリットがあります。すきま時間で手軽に学習できるものや、毎日多くの時間を投資する必要のあるものなど、幅広く利用できます。
自分の目的や目指すレベルに合わせた学習法を選択し、日々継続することで、帰国後も英語力を維持させましょう。